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風土との対話 |
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家は「場所の造形」です。地域の風土との対話によって様々な形に醸成します。 |
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@ 積雪 |
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計画地は豪雪地域ではありませんが、設計時に1m以上の積雪を見込むことが義務づけられた地域です。雨と違い雪は溶けるまで滞留し、スガモレなどで建物を傷めます。瓦屋根に雪止めを施していても、雪が溶け出すと、雪止めのない部分から次々と落雪していきます。その頃にはツララなどもできていたり、2階屋根からの落雪は事故になることもあります。
今回、片流れ屋根を決定した理由はデザイン的なことだけでなく、落雪方向を1方向に限定するためでもあります。すでに積雪量は荷重に見込んでいますので、1mまでは雪下ろしをする必要もなく、屋根に1m以上の積雪は珍しい地域なので、できるだけ落雪しない屋根葺き材を選択いたしました。耐凍害性の高い優れた瓦があるのですが、落雪しやすいので採用しませんでした。軽く、丈夫で滑雪しないグラスファイバ−シングルという30年保証の葺き材を採用しています。 |
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A 湿気 |
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日本には高温多湿な夏がありますが、この地方の冬は低温多湿です。山陰地方の名が示すように、湿気の多い地域のようです。家において湿気は好ましいものではありません。室内外を問わず、空気自体が大量の湿気を含むものだとすれば、結露対策を十分取る必要があります。特に問題なのは壁体内結露です。木材に結露水がかかり濡れた状態になれば、カビや菌類が繁殖し、シロアリの餌食となります。
また木自体が腐朽菌に犯される可能性もあります。壁体内結露とは、室内の湿気を多く含む空気が外気温で冷たくなった外壁面材と触れるため結露が発生します。本来断熱材があれば、緩衝材として結露を防いでくれるのですが、安価なグラスウ−ルなどの繊維系断熱材は、断熱材内部で対流が起こり、結露してしまうのです。そのために気密シ−トで室内の湿気を壁体に取り込まない工夫をするのですが、完璧な施工を期待することはできません。今回、仮に室内空気の湿気が壁体内に侵入しても結露しない、プラスチック系発泡断熱材を選択しています。現場発泡材なので、スキマは一切ありません。普通、繊維系断熱材を使用する場合、外装は通気工法という湿気を放出する工法を義務付けられるのですが、その必要もなく、外壁防水シ−トも透湿性はないが、釘穴シ−リング性の高いものを使用することが可能になっています。実際、外壁通気工法自体懐疑的なもので、太陽熱によるポンプアップ理論を論拠にしています。しかし、それならば太陽熱の影響の少ない北側外壁などは、全く湿気の放散ができないことになります。外壁下地面材に透湿抵抗の高い構造用合板を張る場合、透湿防水シ−トを貼ったところで、壁体内の湿気はほとんど排出されないことになります。意味がない工法に依存して安い断熱材を使い、高い外壁下地を作るくらいなら、最初から、高い優れた断熱材を使うべきなのです。
今回使用した断熱材はイソシアヌレ−ト系独立気泡型現場発泡断熱材です。床下の換気についてですが、まず地盤からの湿気の上昇を防ぐために防湿ポリエチレンフィルムを敷きベタ基礎としました。さらに床下換気口は基礎の強度低下を招く換気口は止めて、基礎パッキンを使ってネコ土台による換気としました。土台水切りは防虫アミ付きのものを使用し、床下への害虫侵入を阻止することといたしました。 |
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B 通風 |
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Aの湿気ともリンクするのですが、日本は温帯域に属し、春秋はエアコンなどの力を借りないでも快適に過ごすことができます。そのためには、適切な通風が確保されていることが肝要です。プラン計画においては、十分通風を考慮し、居室には2方向の窓を設けるよう配慮いたしました。また、24時間換気などの強制換気も義務付けられていますので、日常の通風にも役立てています。給気口は、断熱タイプのものを使用し、年間を通じて居住者が自己の体感に応じて、通風をセレクトできるよう配慮いたしました。 |
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C 地震 |
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気候風土ではないのですが、地震は日本の地域特性です。鳥取においても近年阪神大震災規模の大型地震が発生しており、大山休火山帯に属し、建替え前の家の基礎に重大なクラックが発生していました。昭和初期には鳥取市に大地震が発生し多くの犠牲も出ています。実際近年の地震の状況から、日本のどこに巨大地震が発生してもおかしくないと考えています。木造で耐震木造といえば、2X4木造です。ただ、この地域の風土がこの木造に適しているかどうかが問題でした。大手の2X4ハウスメ−カ−はこの地域から撤退しています。施工する請負業者が存在するかどうかも重要な点です。独自調査の結果地元ハウスメ−カ−化して数社存在していることが判り、さらに風土的考察を加え、2X4の可能性を探り、工事単価なども在来と比較し安めに出ていることを確認し、耐震木造2X4による検討を開始しました。地元工務店では、地域の風土に合わせ表日本とは違う独自のフレ−ミングの工夫を重ねており、問題ないという結論に達しました。また、当社のノウハウも加え、フレ−ミング時の降雨対策なども付け加えました。耐震的であることは、この国の欠く事のできない家造りの条件になりつつあります。また、耐震的であっても、その強度を上回る巨大地震においては倒壊するわけですが、RCと違い、ランバ−という小断面のパ−ツで構築されるこの工法は倒壊時にも大きなスキマを作ることが予想され、また、圧死する可能性は極めて低いと考えられます。耐震住宅としては極めて高い性能を有していると判断しています。 |
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